左翼

理性を重んじ、フランス革命を支持する勢力。または、平等な社会を目指して活動する人・集団。

元々は革新的だと言われていたが、讀賣新聞の調査によると共産党は若年層から保守的だと思われている。

功利主義者のピーター・シンガーは、「現実的な左翼に進化する」という著書を出版。豊田工業大学工学部准教授の浅野幸治は、自己所有権を擁護する立場から「左派完全自由主義」を提唱。このようにマルクスや社会主義を否定する新たな左翼思想も誕生。ワルラスの集産主義、ジョージズム、スペンスの思想などが、現代政治哲学上の左翼リバータリアンに強い影響を与えている。

ヒトラーに反対していたシュトラッサー主義者はナチス左派とも呼ばれる。国家の強い力で労働者を救おうとしたペロニズムは左翼ファシズムとも言われる。

民主的社会主義

暴力と独裁を肯定するマルクス主義とは異なり、選挙による政権交代と多党制を認める。かつて日本には民社党という民主社会主義政党が存在していたが、左翼というより反共色が強かった。アメリカ合衆国の民主社会主義者バーナード・サンダース(無所属、元・自由連合党)も、民主党系の政敵から「死亡した共産主義の独裁者」と結びつけられることに反発しているが、一応左翼である。その彼は、党の大統領候補を決める予備選で、向こう10年につき18兆ドル（約1970兆円）の政府支出追加を主張。こうした財政政策には批判も強い。WSJ論説副委員長のブレット・スティーブンスは、チャベスやサンダースらの民主社会主義について「集団的な困窮という手段で所得格差に挑むもの」「民間企業を支配下に置き、個人の自立性を政府権力に服従させるもの」「各地の社会主義が行ってきた農奴制への道と同じ経路をたどらせる」などと手厳しい評価を下している。

関連項目

• 右翼